日本の教育を考える

日本の教育が少しでも良い方向に進化していってほしいなと願いつつ、感じたことを書いてみます。

学校業務改善アドバイザーさんとの会話から日本の教育の縮図を見た

今年の春から、文科省は学校業務改善アドバイザーを学校の派遣する事業を始めました。学校の業務改善を手助けするためです。学校業務改善アドバイザーは、各方面から専門家が集められた模様です。

本日、学校業務改善アドバイザーのお一人とお話をする機会がありました。

その方によりますと、第一回目の会合は、各アドバイザーさんがご自分の専門分野を語ったそうです。

 

でも、その方は「全体のバランスを考える人がいない」と感じたそうです。

 

学校事務の業務改善が得意な人は、そこだけで業務改善しようとするわけです。

文科省はひとつの学校に何人も同時に派遣するわけではありませんから、一人で学校へ派遣されて、自分の専門分野だけ業務改善してくるのでしょう。

それも、それなりの効果があるとは思います。

ですが、それはかなりいびつではないでしょうか。ある部分だけスマートにするけど、ある部分は手つかずのまま残るわけです。

本当は、学校全体を見て、いろんな部分の業務をバランスよくサイズダウンしたほうがいい気がします。

 

そして、これは日本の教育全体にもあてはまることです。

例えば、学習指導料を改訂するとなれば、専門部会を作って、専門家たちがその分野に関してだけ議論を深めます。

子どもたちのために、どう改良するかを考え、追究していきます。

それは一見よいことですが、誰も全体を見ていないんですよね。

つまり、教員の労働力のキャパシティというものを考えていないからこそ、これまで仕事が増え続けてきたのだと思います。

一日は24時間しかなく、教員の勤務時間は決まっているのです。その中で配分できる仕事量というものを考えて、議論を進めてほしいなと私は思うんです。

中教審の専門部会にこそ、学校業務改善アドバイザーが出席する必要があると思います。

教育の長時間労働縮減に向けた4つ目の視点…少子化問題。

昨日、3つの視点を書いたところ、本日、もうひとつあることに気づきました。

なので追加します。教員の長時間労働縮減に向けた4つ目の視点があります。

それは、少子化問題です。

少子化による学校の統廃合

全国的に少子化が進んでいまして、地域によっては1学年1クラスになっています。しかも、学校選択制の地域ですと、1学年10人以下の学校もあるぐらいです。

そのような小規模校は、当然、先生の数が少ないのですが、事務処理も(子どもが少ないので成績表を書く枚数は少なくて済みますが、仕事の種類は同じです)、校務分掌も(生徒指導とか体育主任とか……先生たちの中での役割分担です)、大規模校と同じだけあります。先生が少ないから複数の校務分掌をかけもちしたりするわけです。当然、部活動の顧問も。行事の準備をするのだって大変です。

対策としては、現在、学校の統廃合が進んでいます。

これ、地域住民は大反対します。

教員からも、統廃合に向けた事務手続きがものすごく面倒臭い、という声を聞いたことがあります。

でも、長い目で見たときに、教員の長時間労働の縮減に効果はあると私は思います。

もしも自分出身学校がなくなったら……と思うと、感情的には手放しでは喜べませんけどね。

小中学校でLGBTも含めた「性の多様性」教育をしてほしい

LGBTも含めた、「性の多様性」教育を、人権教育として、小中学校で扱ってほしいと私は思っています。

人権課題はたくさんあります。

東京都教育委員会の人権教育資料を見ますと、女性、子ども、高齢者、障害者、同和問題アイヌの人々、外国人、HIV感染者・ハンセン病患者等、犯罪被害者やその家族、インターネットによる人権侵害、北朝鮮による拉致問題、路上生活者者という12のテーマの実践・指導事例が示されています。

どれも大事です。

しかし、東京都には「性の多様性」もこの中に加えてほしいと思っています。

理由は、5つあります。

①オリンピック憲章の中に触れられている。

「このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、 国あるいは社会のルーツ、 財産、 出自やその他の身分などの理由による、 いかなる種類の差別も受けることなく、 確実に享受されなければならない」とあります。

文科省から通知が出ている。

平成27年4月に「性同一障害に係る児童生徒に対するきめ細やかな対応の実施等について」という通知が出ており、対応が求められています。

③当事者は学生時代に自殺を考える確率が高い。

「自殺総合対策大綱」で、「自殺念慮の割合等が高いことが指摘されている性的マイノリティについて、無理解や偏見等がその背景にある社会的要因の一つであると捉えて、教職員の理解を促進する」とされています。

④統計によると、クラスに1人か2人はいるかもしれない。

違和感を感じながら、それを隠して日々を過ごしている子どももいます。そういう子たちが「性の多様性」を学ぶことによって、「世の中にはいろんな人がいて、自分だけが変なのではなく、自分も多様性の一部にすぎず、このままでいいんだ」と思えたら、生きるのが楽になると思うのです。別にカミングアウトしなくていいのです。心の中で思ってくれたらそれでいいのではないでしょうか。

⑤学校の対応に「問題あり」のケースがある。

LGBTの児童生徒に対応しましょう、となると、「では、アンケートをして当事者を探すます」と言い出す学校が出てきます。悪気はないんでしょうが、これは、しなくてもいいことです。アンケートを実施することで、クラスの中で「誰だろう」と当事者探しが始まる可能性があります。周囲に気づかれないように、必死に隠している子どももいるのです。隠していたい子は、そのまま隠していていいのです。それが多様性ってものでしょう。学校にはもう少し当事者の立場になって配慮してほしい、それには情報が必要かなと思います。先生方に「性の多様性」について知っていただきたいです。

 

ただし、「LGBTの人について」教える授業をしてほしいわけではありません。

自分も含めクラス全員が当事者となる、「性の多様性」を教える授業をしてほしいのです。

人の性別は、「見た目、心、体、好きになる性」という4つの指標の微妙なバランスで決まります。そのバランスは人によって違い、自分も多様性の一部であると知ることで、性の問題が他人事ではなくなるのです。

「性の多様性」を学んで、誰もが当事者であり、世の中にはいろんな人がいることを感じ取れるような授業をしてほしいと願っています。それにより、上から目線で「かわいそう」などと思うのではなく、「いろんな人がいていいんだよね」と他者の個性を受け入れられるように……。

これは、クラスの中でのいじめ防止にもつながる考え方です。クラスの中に当事者と思われる子がいてもいなくても関係なく、子どもたちが生きていくうえで必要な発想であり、授業で扱う価値はおおいにあると感じます。

 

実際にどんな実践を行うべきなのか、につきましては、昨年度から、倉敷市教育委員会が研究しています。冊子がつくられていますので、お問い合わせいただくといいと思います。

 

私は教育委員会にこの話を持って行こうかと、画策中です。

長時間労働縮減に向けた6つの視点←増やしました。

教員の長時間労働縮減には、どんな視点があるのかをまとめておきます。

1<法律問題>……国レベルの問題です。

給特法というのがありまして、教員の給料は、時間外勤務手当を支給しないかわりに、あらかじめ給料の月額の4%相当額を教職調整額として加算しています。つまり、時間外勤務手当を払わないので、教員が何時間働いているのか学校は把握する必要がないですし、好きなだけ残業をしていただいてかまいません、という状況になっているのです。もしもお金を払うとなったら、人件費を減らすため、もっとうるさく「早く帰れ」って校長先生が言うんじゃないでしょうか。

→この法律が施行されたのは昭和47年ですから、実情に合っていないのです。

→教職調整額を廃止して、時間外勤務手当を払うのが望ましいと私は思うんですが、財源の確保が難しいんでしょうか。現在、改正への動きはありません。

 

2<時間の問題>

①教員の受け持ち授業時数をへらす。

世界各国と比較すると、日本の教員が受け持っている授業時数は明らかに多いのです。これをもっと減らすということです。それには教員の増員が必要ですね。1クラスの授業を、2人で分担するとか。担任、副担任の関係ではなくて、担任1、担任2という並列な関係です。でも、教員の人数を増やすのは厳しいですよね。たくさん教員を採用したら……少子化が進み、将来、確実に余ってしまいますからね。

②終業時間で学校をクローズする。

例えば、午後7時になったら、学校を閉めるのです。問答無用で。要するに、ショップと同じ発想です。どんなに忙しくても時間が来たら、営業終了。

これを実施したら、おそらく最初のうちはみなさん、家に持ち帰って仕事をすると思います。でも、徐々に慣れてくると、それなりに効果を発揮するのではないかと思うのです。「時間切れ終了」という発想が定着しますと、「納得いくレベルとまではいかないけど、時間ないからいいや」的な発想を「よし」とするようになっていくんじゃないでしょうか。

命を削ってまで働かなくても、それでいいんじゃないかと私は思うんですよ。それで教育の質が下がるんだとしたら、それが現代の日本人のレベルってことです。受け入れるしかないですよね。

夏休みも、思い切って学校を閉めればいいと思います。学校が365日営業である必要はないと思っています。そうすると、「その間に子どもに何かあったら……」とおっしゃる方もいると思うんですけど、それは保護者の問題です。保護者が解決しましょう。冷たい言い方かもしれませんけど、「なんでも学校に持ち込まれても対応できません。学校の仕事はここまで」とはっきり線引きする必要がありますね。

③休憩時間をとる

一般企業で働く方に休憩時間がちゃんと設定されているように、教員にも休憩時間があるのですが、実際は休憩をとれない状況にあります。給食の時間は、給食指導がありますから、休憩にはなっていません。小学校では、クラスの子どもが学校にいる間は、休憩をとってる場合ではなく、子どもが帰った後は、休憩をとるよりも、早く家に帰りたいですからね。休憩なしで働いてしまうのです。

ちゃんと休憩がとれるようにするには……。教員がかわりばんこで休憩をとる仕組みを学校でつくる、でしょうか。毎日でなくても、一日置きに休憩がとれるようにするとか。これは学校内で調整できるような気がします。

3<少子化の問題>

全国的に少子化が進んでいて、地域によっては1学年1クラスになっています。しかも、学校選択制の地域ですと、都内でも1学年10人以下の学校もあるぐらいです。

そのような小規模校は、クラスが少ないので配属される先生の数も少ないのです。しhかし、事務処理も(子どもが少ないので成績表を書く枚数は少なくて済みますが、仕事の種類は同じです)、校務分掌も(生徒指導とか研究主任とか……先生たちの中での役割分担です)、大規模校と同じだけあります。先生が少ないから複数の校務分掌をかけもちしたりするわけです。当然、部活動の顧問も。行事の準備も全員でやるから大変です。そのため、現在、学校の統廃合が進んでいます。地域住民からの大反対されますが、粛々と進んでいます……。今後、人口増に転じる可能性は低いので、学校教育のサイズを徐々に縮小していくことは避けられない状況です。

4<人の問題>

仕事がやりきれないほどあるなら、もっと人を増やえばいいんじゃないか、というお話です。

①教員を増やす……教員を採用するのは県ですが、お金を払うのは国。財務省からは少子化で子どもが減ってるんだから、もっと減らせと言われていて、増やすのは無理っぽい感じです。こんなに忙しいって言ってるのに。

②外部スタッフを増やす…これは県と市、両方が派遣しています。ALT、ICT支援員とか、いろんな人が学校に入っています。スクールカウンセラー、スクールソーシャルゃワーカーなど、最近はどこの学校にも入っています。週1日とかですけどね……。スクールカウンセラーさんに関しては、派遣が始まったころ、何をするのか学校も本人もいまひとつわからなくて、かみ合わなかったようですが、最近はいろんな校長先生に聞いてみると、それなりに学校のシステムの中でうまく稼働しているようです。

授業に関しては、人が増えたことで、かえって調整が面倒臭くなっている場合もあります。なぜかというと……仕事を丸投げしないからです。例えば、英語の授業です。担任は英語がしゃべれなくても、いないとダメなんですよ。一般の方は「アウトソーシングすればいいじゃん」と思うでしょうが、学校はそうはいかないんです。文科省も県教委も市教委も、先生たち自身も、基本的に「丸投げはいかん」と思っています。みなさん、まじめなので「子どもたちのために、ちゃんと担任が見てなきゃダメでしょ」と思っているのです。教育の質が下がることを懸念しているのです。忙しくてヒイヒイ言いながら。確かに、先生たちのおっしゃることはもっともです。でも、本気で負担を軽減したいのなら、私は思い切って外部の人に丸投げしたほうがいいと思ってますよ。英語の時間は、ALTとか講師に任せて、担任は職員室で事務仕事をすればいいと思うんですよ。でも、こういう考え方は教育界ではナンセンスです。

なぜなら、関係者全員が、負担軽減よりも、教育の質を向上させることを優先させているからです。ここに、教員の職場環境が改善されない根本的な原因があります。でも、そういう人たちの高い志によって日本の教育水準が支えられてきたのは確かです。それがわかるだけに、「えいやっ」と大胆な改革はできないんですよね……。

 

③部活動指導員を増やす…これは市区町村ですかね。中学校の先生にとって部活動の問題は深刻です。ほとんど全員が顧問になっています。その負担を軽減するため、部活動の指導員を増やす、という方向で今現在、進んでいます。地域によって、スポーツ指導のプロにお願いする場合もあれば、地域の人に協力してもらう場合もあります。外部の指導者は、今までは試合への単独での引率はできなかったのですが、今年4月から、学校職員にすれば、引率できるようになりました。まだこれを実践している学校は少ないですが(3つの自治体だそうです)、それでも、部活動問題は少しずつですが前進しているように思います。外部の指導員のおかげで、地域によっては土日の練習の負担が軽減されつつあるようです。中学校の部活動の問題は根深いので、後日、詳しく書きます。

④保護者、地域の人の活用…お金を払うのは市区町村ですが、探してきてお願いするのは学校です。放課後の個別指導や、部活動の指導に協力してもらったりしています。

中学生の場合、保護者に「学校に来るな」と言うようですが、学校の手伝いの当番ならば、堂々と学校に行けますからね。高学歴の保護者、部活動を見たい保護者もいますので、もっと協力してもらったらいいと思います。

放課後の個別指導は、どんな指導をするのか、指導内容を「お任せ」している学校もあります。教育課程じゃないから、やりやすいんでしょうね。

部活動の指導は、「顧問もその場にいないとダメ」が原則ですが、実際は指導者にお任せして顧問は職員室で仕事をしている学校が多いようですね。

 

5<業務改善>

これは学校でできることです。文科省は今、学校業務改善アドバイザーを学校に派遣したり、会議をしたりして、この部分を進めさせようとしています。

①会議を減らす

②ノー残業デイをつくる

教育委員会からのアンケートを減らす

④校務支援システムを導入する

⑤子どもの提出物にコメントを書かない

⑥教材倉庫の中を整理する

⑦行事を減らす

などなど、いろいろあります。

業務改善の問題点は、校長が変わるとやめてしまう学校があるということです。校長が変わると校内のシステムが変わりますからね……。それに、新年度に教員の3分の1が異動とか、そういう学校もあるんです。そうなると、その学校の事務処理の方法が維持されない可能性が高くなります。この問題の解決策としては、市区町村単位で、やり方を統一すればいいと思います。誰が校長になってもやり方が変わらないように。市内のどの学校でもファイルの保存方法が同じとか、全部は無理でも、統一できるところはしてしまうのです。

 6<授業研究の効率化>

この部分は、教員の方たちは変えたくない部分だと思います。本業ですから。先生になる人たちは、そもそも人にものを教えることが好きですからね。この部分に自分らしさを表現できますから、仕事のおもしろみ、やりがいにつながっているからです。

でも、業務改善もして、外部スタッフも増やして、それでも忙しくてなんとかしよう、となったらこの部分にメスを入れるしかないと私は思うんです。例えば、小学校で1学年3クラスあるなら、3人の担任たちが授業の準備を分担し、同じ教材を使って授業をするのです。国語はA先生、算数はB先生、理科はC先生というように。一人の担任が全教科の準備をするよりは、ずっと時間が少なくて済むと思うからです。

若い先生はまだしも、ベテランの先生は嫌がるんでしょうね……。

★★★★★

このように、教員の長時間労働縮減の問題は、6つの視点があります。現在は、根本的な法律問題は放置されたまま、主に、人の問題と、業務改善で議論が進んでおります。

教員の長時間労働縮減へ 各地の動き 備忘録

見つけたら、更新していきます。

●宮崎県都城市 宮崎日日新聞より

都城市教育委員会は、今年度から、印刷や作品掲示、丸つけなどを代行する支援員の配置事業に乗り出しました。5中学に教諭支援員を配置し、この取組は県内初だそうです。

 

●部活動の休養日を設定

週2日休み 愛知県、三重県名古屋市

週1日休み 山梨県

朝練禁止 豊橋市

 

長崎県教育委員会 2017年9月より、毎月第3日曜日を県内一斉の「ノー部活動デー」に設定した。一斉の休養日設定は初めてで、体育部だけでなく文化部も対象としている。県教委はこれまで中学校に週2日以上、高校に週1日以上の休養日を設定するよう呼び掛けていた。しかし、スポーツ庁の昨年度の調査では、長崎県内の公立中で、週2日以上の休養日を設けている運動部は3・3%であった。県の調査では、県立高の64%の運動部が休養日を週1日設定していた。県教委は2021年度までに100%を目指す。(西日本新聞の記事より、一部を抜粋)

教員の多忙化と世間の期待の関係

教員がこんなに忙しくなっている原因にひとつとして、世間の人々が教員に求めるレベルが高すぎる、ってこともあるんじゃないでしょうか。

 

サービス業のような保護者対応、

警備会社のような安全管理、

カウンセラーのような心のケア、生徒指導、

プログラマーのようなIT活用、

家庭教師のような個別指導、

プロのコーチのような部活動指導、

などなど

 

いつのまにか教員は、非常にたくさんのものを求められるようになってしまったんですよね。実際に、応えてきたわけです。

さすがに、これだけことを完璧にやろうとしたら、時間がいくらあっても足りません。

やっぱり、外部の専門家をもっと学校に入れたほうがいいんじゃないかと私は思うんですけど、忙しい先生たち自身が、それを「よし」としない現実があります……。

雑に扱われると人は攻撃的になる。

雑に扱われると人は攻撃的になる。

これは、ある小学校の校長先生から聞いた言葉です。

その小学校は、保護者と教員がしょっちゅうケンカしているような、職員室で教員が子どものことを悪く言ってるような、荒れた学校だったそうです。

当然、保護者と教員は敵対関係です。

 

その状況を改善するために、着任した校長先生がまずしたことは、二つあります。

一つ目は、電話の応対をきちんとすることでした。

私は仕事で学校によく電話しますけど、以前はひどかったんですよ。

10年ぐらい前は、いきなり「はい」と、迷惑そうに、ケンカ腰で話す学校が多かったんですよね。

私は「あ~あ」みたいな気分になったものです。

(最近は、学校名と自分の名前を名乗ってくれる学校が増えました。)

二つ目は、保護者と会ったら、教員からあいさつすること。

この学校では、廊下ですれ違うときなど、教員からあいさつしなかったんだそうですよ。悪気はないのかもしれないですけど、嫌な感じですよね。「先生たち、常識がないから、何を言っても無駄」と思ってしまいます。

 

その後、この学校はどうなったかといいますと、教員が上記のように丁寧に対応するようになったら、少しずつ保護者の対応がソフトになっていったそうです。そうすると、教員は保護者の話をちゃんと聞くようになり、関係が改善したそうですよ。

 

これは学校だけの話じゃないと思うんですよ。

 

別に媚びろ、といってるわけではありません。

ときどき私も「この人、私をバカにしてんのか」と感じることがありますけど、そういうときは相手の言うことを素直に聞けなくなりますからね。反論したくなります。

大人として、丁寧に対応すること、これは大事なことですよね。