日本の教育を考える

日本の教育が少しでも良い方向に進化していってほしいなと願いつつ、感じたことを書いてみます。

学校業務改善アドバイザーさんとの会話から日本の教育の縮図を見た

今年の春から、文科省は学校業務改善アドバイザーを学校の派遣する事業を始めました。学校の業務改善を手助けするためです。学校業務改善アドバイザーは、各方面から専門家が集められた模様です。

本日、学校業務改善アドバイザーのお一人とお話をする機会がありました。

その方によりますと、第一回目の会合は、各アドバイザーさんがご自分の専門分野を語ったそうです。

 

でも、その方は「全体のバランスを考える人がいない」と感じたそうです。

 

学校事務の業務改善が得意な人は、そこだけで業務改善しようとするわけです。

文科省はひとつの学校に何人も同時に派遣するわけではありませんから、一人で学校へ派遣されて、自分の専門分野だけ業務改善してくるのでしょう。

それも、それなりの効果があるとは思います。

ですが、それはかなりいびつではないでしょうか。ある部分だけスマートにするけど、ある部分は手つかずのまま残るわけです。

本当は、学校全体を見て、いろんな部分の業務をバランスよくサイズダウンしたほうがいい気がします。

 

そして、これは日本の教育全体にもあてはまることです。

例えば、学習指導料を改訂するとなれば、専門部会を作って、専門家たちがその分野に関してだけ議論を深めます。

子どもたちのために、どう改良するかを考え、追究していきます。

それは一見よいことですが、誰も全体を見ていないんですよね。

つまり、教員の労働力のキャパシティというものを考えていないからこそ、これまで仕事が増え続けてきたのだと思います。

一日は24時間しかなく、教員の勤務時間は決まっているのです。その中で配分できる仕事量というものを考えて、議論を進めてほしいなと私は思うんです。

中教審の専門部会にこそ、学校業務改善アドバイザーが出席する必要があると思います。