日本の教育を考える

日本の教育が少しでも良い方向に進化していってほしいなと願いつつ、感じたことを書いてみます。

前川氏の講演に、文科省が文句をつけた件。

前川喜平・前文部科学事務次官名古屋市内の中学校で講演し、文科省がそれを非難するような、いやみっぽい質問をメールでしたことが問題になり、それに対する市教委の毅然とした対応が賞賛されています。

昨日、この中学校の校長先生が記者会見をしましたが、上井(うわい)靖校長先生でした。

私は過去に、上井先生を取材したことがあります。

この校長先生は、ファシリテーションを学校経営に生かしておられます。話していると、アイディアが次々と出てくるような方です。文科省に質問されたって、マスコミに質問されたって、ひるむような方ではありません。

ヒトの意見をさばくのは得意ですし、ご自分の考えをきちんと整理されていると思います。

そうです、自分の考えを理路整然と話せる、ものすごくデキル校長先生なんですよ。

 

そもそも名古屋市は、河村市長が着任してからというもの、教育ではかなり独自の政策を進めていたりします。代表的なのは、平成26年4月から行われている「なごや子ども応援委員会」の取り組みです。

これはアメリカの制度を参考にしたもので、常勤のスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スクールアドバイザー(外部からのクレーム対応、地域との連携)、非常勤のスクールポリス(元警察官が学校内外で見守り活動を行い、必要に応じて警察との連携を図る)を、市内の11の中学校に配置しているのです。

他の自治体でも、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは中学校に配置されていますが、週1回3時間とか、そんな感じなのです。

常勤というのは、名古屋市だからできることです。

なぜ名古屋市にこういうことができるかといいますと……トヨタ自動車のおかげだそうです。名古屋港から車を輸出しますからね。

そんなわけで、名古屋市には、文科省からの圧力に屈したりせず、独自の路線を進んでいただきたいなと思っています。