日本の教育を考える

日本の教育が少しでも良い方向に進化していってほしいなと願いつつ、感じたことを書いてみます。

全国学力調査の下位県にも頑張ってる教員はいます!

2019年度の全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。

今年も秋田、石川、福井など、上位県の顔ぶれには変わりがないようです。私は今後、上位の県に取材に出向くことになります。楽しみです。

 

ただ、多くの方に知っておいてほしいことがあります。

それは、学力調査の下位の県の先生たちが、劣るわけでは決してない、ということです。

下位の県にも素晴らしい指導を行っている先生はいます。

取材に行くと、こんなにいい授業をしているのかと、感動することがあります。

そういう先生は、全国的に名前が知られているわけではないですが、子どもをしっかり見て、日々の授業を工夫し、授業に真剣に取り組んでいます。

そういう先生たちを応援したいなと思っています。

 

そう書くと、「結果に結びつかなきゃ意味がないじゃないか」と言われそうですが、結果が出ていないわけではないのです。

各県をもっと詳しく見てみますと、学力の高い市とそうでない市があり、同じ市の中にも学力の高い学校と低い学校があります。

全国学力調査の平均正答率の違いは、良い取り組みが県全体、あるいは市全体に広がっているか、いないかの違いなのだと思います。

「良い取り組みを広げ、それを続けていく」という視点は、10年前の学校現場にはあまりなかったように思います。担任個人の力量に任されていたからです。担任次第でした。

しかし、最近は変わってきました。誰が担任になっても、どのクラスになっても、同じような、効果的な教育を受けられるようにしようとしている自治体や学校が増えています。

そう書くと、今度は「指導が画一化して、個性がない」と優秀な方はおっしゃるんでしょう。

優秀な方にわかっていただきたいのは、これは、不幸にも、教育に情熱を失っている担任に当たってしまった子どもを助けるための措置だということです。

優秀な方は良い取り組みをベースに、どんどん創意工夫をして個性を発揮して言っていただければいいと思います。

教員は、スーパーティーチャーみたいなすごい人ばかりではなく、家庭を持って普通に暮らしている人もいるわけです。良い取り組みをみんなが共有することが、働き方改革にもつながるのではないでしょうか。