12月9日(金)に、越谷市立新方小学校へ行ってきました。
教育漫才大会を見るためです。
教育漫才は、新方小学校の田畑栄一校長が考案しました。
いわゆる普通の漫才とは違って、2つのルールがあります。
1 悪口などのマイナスな言葉を使わない
2 蹴ったり殴ったりする行為はしない
このルールが非常に大事で、教育漫才に授業で取り組むと、みんなが普段からこれらを意識して生活するようになり、いじめが起きにくくなるそうです。
今回、私が見たのは午後の部で、3年生から6年生の異年齢のコンビまたはトリオ、約10組が体育館のステージ上で教育漫才を披露しました。予選を勝ち抜いた子どもたちです。
すごいのは、ちゃんとプロのお笑い芸人の方が司会をして場を盛り上げてくれて、各コンビまたはトリオが登場するたびに、思わず手拍子したくなるような音楽がかかることです。
こんな演出があるから、子どもが本気になるのでしょうし、「自分もいつかステージに立ちたい」と憧れるのでしょう。
異年齢なので、背の大きい子と小さい子のコンビだったりしますが、小さい子も堂々と台詞を言えていました。
ルールがありますし、大人の漫才を見慣れている人には、ネタ的にはちょっと物足りないかもしれませんが、見ている子どもたちには大うけで、体育館で、みんな大きな口を開けて笑っていました。子どもたちが笑う姿を見るのはいいものです。
新方小では、「総合的な学習の時間」を使って教育漫才の実践を行っているようですが、私の意見としては、将来、国語の授業で扱えばいいのに、と思っています。
教育漫才は思い付きで行うものではなく、コンビまたはトリオでコミュニケーションをとりながらネタを考え、何度も考え直し、動きや話し方を工夫して、友だちに見てもらって改良し、最終的にみんなの前で表現する、というプロセスがあります。ものすごく頭を使います。
この実践により、生きる上での頭の良さが身に付くと思うのです。それは今回、実際に見て感じたことです。子どもたちはとても反応が良いと感じました。
田畑校長によれば、教育漫才の実践を行うと、結果的に、学力テストの結果がよくなるそうです。
それに、みんなが「(プラスの意味で)おもしろいことはないかな」と、そんなことばかり考えて過ごしていたら、学級がなごやかなムードになりそうです。
もしも日本中の小学校の国語の授業で、子どもがお笑いのネタを考えるようになったら……そんな日が来ればいいなぁと思わずにはいられません。